投資というのは必ずいい気分になれるものではありません。見返りの多い投資にはそれなりのリスクもあります。さらに失敗した場合犠牲になるのは自分の資産です。このように、ハイリスクである投資にチャレンジするには相当な知識が必要になります。

ベアリング製造企業NTN年間株価推移と株主の投資額

大阪市西区に本社を置くNTN株式会社は、自動車用などのベアリング(軸受)を製造する企業です。同業である日本精工(NSK)やジェイテクトなどと共に、この分野では大手と言えるほどの技術力や実績を備えた企業です。とはいえ、同社の手掛ける製品は、一般消費者が直接手に取ってみたり、商店で買い求めたりすることのない工業用部品であるため、企業としての知名度はあまり高くありません。しかし、投資材料となる報道に対して投資家たちの注目が集まる点においては、有名企業の株式と同様です。
ではここで、NTN株の2015年における1年間の値動きに注目してみましょう。2015年最初の取引で付けたNTN株の始値は536円でした。その後、1月16日には年初来安値となる483円を記録しますが、深刻な下落局面には至らず、その後の株価は順調に上昇します。そのような中、6月17日に株価は急伸し、前日の2倍以上の出来高を伴って、819円という年初来高値を付けるまでに上昇しました。これは、取引材料となるニュースに投資家たちが敏感に反応した結果でした。というのも、NTNの営業利益が最高益を更新する見込みであることから、同社株に対する野村証券のレーティング(投資判断)が「ニュートラル」(中立)から「バイ」(買い)へ引き上げられたことが報じられたのです。とはいえ、この上昇の勢いは長くは続きませんでした。ほどなくして株価は下落傾向に転じ、下げ基調のままで年末まで推移してゆきます。結局、年末においては年初よりも株価を下げてしまい、2015年12月30日、年の最終取引で付けた終値は517円でした。同社株の単元株数は1,000株なので、52万円ほどの資金を用意すれば株主になれます。